KAPの方法

1.どの様な機材が必要か。


a)どの方法にも必要な機材

 1.カイト 2.揚げ糸


 カイトは安定度からいってデルタカイト、揚げ糸は直径3〜4mmのクレモナロープを用意します。


b)撮影に必要なもの(簡単にできるKAPの順に列挙してあります)


 タイプ1 1.カメラ取り付け具(軽量) 2.コンパクトカメラ

 重量も軽く、インターバルタイマー内蔵のコンパクトカメラを使用すればこれだけで撮影できます。ただし、一方向・一定の間隔ごとの撮影となります。



 タイプ2 1.ラークアイ 2.コンパクトカメラ

 重量も軽く、初心者に適しています。レリーズジャック付のコンパクトカメラを使用すればこれだけで撮影できます。ラークアイにより360度どの方向でも撮影することができます。



 タイプ3 1.ラークアイ 2.1眼レフカメラ(魚眼・広角レンズ付)

 重量が多少重くなり、持ち揚げるのに風速5m/s位の風が必要になります。もちろん、1眼レフカメラの持ち味を生かすことができ、360度どの方向でも撮影することができます



 タイプ4 1.カメラ取り付け具 2.1眼レフカメラ(魚眼・広角レンズ付)
     3.インターバルタイマー

 撮影方向は一方向となりますが、撮影間隔を任意(装置にもよる)の間隔で設定することができます。



 タイプ5 1.カメラ取り付け具 2.1眼レフカメラ(魚眼・広角レンズ付)
     3.ラジコンレリーズ装置(遠隔操作によりレリーズする装置)

 撮影方向は一方向となりますが、任意のシャッターチャンスで撮影することができます。

2.機材を揃える。


a)デルタカイト(自作)

 KAPには他にもいろいろな凧が使えますが、それぞれ長所・短所があります。たとえば六角凧は、弱〜中風では安定性も良くコントロールもし易いのですが、強風になった場合に骨が折れて落下することもあります。また、パラフォイルカイトはコンパクトに収納でき、強風に強く揚力も大きい反面、多少安定性に欠けます。パラフォイルカイトの製作(市販されていますが)は大変難しく、糸目の調節にもかなりの技術を要します。

b)カメラ

 初めての方には、インターバルタイマー内蔵でレリーズジャック付のコンパクトカメラを使用し、ある程度慣れてから1眼レフへの移行をお薦めします。

c)カメラ取り付け具(自作)

 カメラが落ちないように揚げ糸に固定します。マニュアルの中でもいくつか紹介しておりますが、一脚を利用すれば簡単にしっかりしたものが作れます。

d)揚げ糸

 揚げ糸は、通常直径が3〜4mm程度のナイロンかクレモナロープで金剛打になっているものを使用します。

e)レリーズシステム

 シャッターを切るための装置には、インターバルタイマーやラジコンレリーズ装置があります。インターバルタイマーはカメラに装着し一定時間毎にシャッターを切る装置で、ラジコンレリーズ装置はラジコンにより遠隔操作をしてシャッターを切る装置です。任意にシャッターを切りたい場合にはラジコンレリーズを使いますが、市販品がないので自作しなければなりません。



3.凧を製作し、凧揚げの練習をする。

a)弱〜中風用のデルタカイトを製作する。

 デルタカイトは初めて自作してもあまり失敗がありません。弱〜中風用のデルタカイトを自作しましょう。ご自身で設計して製作されてもよろしいのですが、一生懸命作った凧が揚がらなかったときの落胆はかなり大きいものがあります。


b)製作した凧を何度か揚げてみて、その凧の安定性を確かめる。

 凧が出来上がるとすぐにKAPをやってみたくなりますが、製作した凧の特徴を十分把握しておかなければなりません。必ずテスト飛行をする必要があります。デルタカイトの場合、ほとんどそのままで安定して揚がりますが、強いて問題点を挙げるとすれば、凧に使用する骨材の質・太さなどにより、凧自身の重心が悪くなる場合があることです。凧自身の重心が前の方にある場合、凧は垂直に近い状態にまで揚がり(揚げている本人よりも風上に行くこともある)、左ないし右旋回をして急降下、または前突っ込みを起こすことがあります。この時は、中心骨を長くし、後ろに重心を持っていくことで調整できます。


4.KAPをする場所を探す。

a)平坦でかなり広い場所を探す。

 安定した風が吹いている条件としては、障害物(ビル等)がなく平坦な地形であることが挙げられます。この様な場所を探す場合、航空写真・地図(1/25,000以上)を利用すると近くにも見つかることがあります。最低でも200m×200mは必要です。

b)人が少ない場所を探す。

 凧・カメラ等が落下しても、人がいなければ大きな事故につながることは少なくなります。しかし、人が少ない場所を探すことは非常に難しく、特に首都圏では限られてきます。


c)送電線・高速道路・電車・飛行場の近くは絶対に避ける。

 送電線・高速道路・電車の近くでは、凧の落下等により他人に迷惑をかけるだけでなく、自分自身の事故にもつながります。また、飛行場・ヘリポート等の近くは航空法により規制されていますので絶対に避けます。


5. 条件の良い日を選ぶ。

a)晴れた日が望ましい。

 KAPは、カメラを固定した状態で撮影するのでないので、シャッターを出来るだけ速く(出来れば1/500以上)切らないとブレを生じます。また、より鮮明に地形を写すためには、ISO100〜400のフィルムを使ってF8以上で撮影する事が望ましく、光量の多い日を選んで撮影します。

b)天気予報も聞いておきます。

 寒冷前線が通過する時には天候が変わりやすく突風も吹くことがあります。また、雲の流れや遠方の雲の状態も見て状況を確認します。

c)安定した弱〜中風が吹いている日を選びます。

 風は常に一定に吹いているわけではありませんので、とりあえず撮影場所に行き風の状態を調べます。風が強いと凧が暴れたり、急に落下したりすることがありますので、テスト飛行をした時よりも風の弱い状態の時に試みます。


6.KAPを実施します。

a)まず、家を出る前に装置が正常に作動するか点検します。

 出発前に、カメラ・インターバルタイマー・無線装置が正常に作動するか確かめます。KAPを行う直前になって、故障・電池不足等により正常に作動しないということになると、場所によってはKPを断念しなければならないこともあります。また、簡単な修理道具や予備の電池も持っていきます。

b)KAPを行う場所に着いたら風向き・風速を調べます。

 建物や木があるところでは、地表ではあまり風が無くても上空ではかなり吹いている事があります。木の先端やその他高い所の物がどの位揺れているか見て確かめます。また、上空の雲の動きにより風の大きな流れも知ることができます。地形や障害物により風が舞っている場合もありますので、20〜30分その場所で風の状態を観察します。

c)KAPを行う場所を決め、準備をします。

 凧を揚げる場所としては、万一凧・カメラが落下しても事故につながる可能性の少ない所で、風上にもある程度余裕のある所を選びます。特に揚げている途中で凧の骨が縮んだりしないようにしっかりと組み立てます。また、カメラの方もフィルムを装填し、いつでも取り付けられるように準備しておきます。

d)凧を20〜30m揚げて様子を見ます。

 まず、凧を20〜30m(揚げ糸のこの位置にカメラを取り付ける)揚げ、凧の状態を良く観察します。この高さでは樹木や多少の起伏などの障害物の影響が少なくなり、風は地表より安定して吹いています。もしこの状態で凧が安定していない場合は、凧自体に何らかの欠陥があると考えられます。

e)凧が安定しているようであれば、カメラを取り付け、揚げ糸を繰り出します。

 風・凧共に安定しているようであればカメラを取り付けてKAPを行います。1枚目のシャッターが切れるのを耳で確認してから糸を繰り出します。インターバルタイマーの場合、インターバルの時間は、風が弱いときには長く(30〜60秒)し、ある程度強いときには短く(5〜30秒)します。繰り出す揚げ糸の長さは、最初50〜100m位繰り出し様子を見ます。いきなり200m,300m糸を繰り出すのは危険です。上空の風の状態は地表とかなり異なることがあるからです。

f)凧を下ろしカメラを取りはずします。

 安定した凧であれば、揚げるときにはまず落下することはありませんが、降ろすときには落下の危険があります。ゆっくり凧(カメラ)を見ながら降ろします。降ろすときに凧が傾いたり、逆さになってしまった場合は、あわてず揚げ糸を繰り出し凧の体制を整えてから再び降ろしはじめます。あわてて揚げ糸を引っ張ったりすると凧は急降下をして落下します。カメラを取り外すまでは慎重に行います。



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